ダンサブルでサスティナブルな方へ
伝統とは、新しいものをつくり続けることだ。
管理人二代目の梅四郎です。
京都で庭園管理に携わっていた頃に、
植治について書かれた著書の冒頭部に記されていた言葉です。あー、京都はこの精神で伝統を継承してきたのか。
とストンと腑に落ちました。
さぁて、我々がつくる作品。
特に僕の場合は、舞台芸術が多いのですけれど…どれだけ、伝統を継承し、かつ新しい時代の視点をいれながら作品を生み出しているか。いささか、怪しい節がある。まだまだ志半ばである
今日は、お隣さんの小川町の和紙工房へ出掛けて来た。ここには、7年ほど前に一度訪れていて細川紙の美しさと技術の背景にある哲学に感銘をうけた
その頃は、まだ京都に住んでいた頃で細川紙で衣装や舞台装置をつくってみたくて、沢山買って持ち帰ったのを覚えている。
紙つくりは、
楮を刈りとることからはじまる。
かみになるまでは、実に13もの工程を経る。生活の中に、植物を育て、刈りとり、蒸し、煮て、さらし、紙にして、その工程を経て身についたしぐさや姿勢、自然とのやり取りの中で培われる哲学や人間性…
想像を絶する世界。
大量につくらない、
いや、作れない条件の中で何を活かし、削ぎ落とすのか。足ることを知る表現をして、はじめて持続可能性とか、語れるんじゃかなろうか。
平成26年に無形文化遺産に登録されながらまだまだ紙の利用価値や発展は、伸び悩んでいるそう。幅広く使われ、認知される方向性とともに、まずは手の届く範囲で必要だけ自分や周囲の人と使ってみようかしら。
今回、和紙や和紙ですでに作られた鶴を新作に取り入れる形でフィールドワークをはじめている。鶴は、オリンピックとの関連で熊谷エリアで活動するAll Education Academyの子どもさんらと和紙工房との連携でつくったそう。
浮かぶのは、
和紙で形を変えても再利用可能な衣装つくり。
すでにある鶴の存在。
鶴ができたストーリーを受け継ぎ、
そこからはじまる舞台制作。
循環可能であり、
寿命のあるいつか土に還る作品になるますように…
サスティナブルでダンサブルな世界へ
みんなで行けたら…
文責:二代目管理人梅四郎
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